編集長のコラム


ゴーギャン展を見て

先日、『ゴーギャン展』を見に行った。NHK日曜美術館で竹田鎮三郎の活動を紹介するとの連絡を高森氏からうけ、竹田鎮三郎について久保貞次郎が、本で評していた場所に目を通していたら、竹田は、ゴーギャンに影響を受けていたと書かれていたからだ。以前に、絵の研究会をしている保母さんにもすすめられていたこともあり、国立近代美術館に出かけてみることにした。中学生以下が無料であったこともあり、子供たちも沢山来ていた。

 ゴーギャンが初期に描いた牧歌的な作品や、大原美術館に所蔵されている『かぐわしき大地』や、日本初公開といわれる『我々はどこから来たのか、我々は何者か我々はどこに行くのか』などタヒチに移住してからの作品が印象に残っている。

 その他常設展も見た。そこには創風社の『1930年代青春の画家たち』村上善男氏などの美術関連書や、創風社画廊で紹介されているさまざまな美術家、芸術家の作品が展示されていた。靉光、萬鉄五郎、難波田龍起、村山知義、岡本太郎、岡本唐貴、野田秀夫、松本俊介、棟方志功、オノサトトシノブ、瑛九、草間弥生など。また、美術書のコーナーでは創風社の本が数多く並べられていた。『北川民次美術教育論集』『久保貞次郎美術教育論集』、『1930年代青春の画家たち』、『赤い兎━岡本太郎頌』等村上善男氏の美術書など。その他、パウル・クレー、オノサト、瑛九などのポストカードもあった。

 そして、現在、進行中の創風社の企画として、久保貞次郎氏や高森氏が育ててきた画家、川崎満孝の画文集『道━絵と詩と音楽パフォーマンス』や『子どもカレンダー2010』がある。今後も美術館に行ったり、いい美術番組を見る中で見識を磨きよりよい美術出版活動をすすめていきたいと思う。

創風社編集長 高橋 亮