稲葉三千男(東京大学名誉教授)著

コミュニケーション発達史

46判 並製 273P 本体1500円   

 一八二三年に写真術、三七年に電信、七五年に電話、七七年蓄音機、八六年ライノタイプ (植字機)とセルロイド・フィルム、八九年キネストコープ、九五年に無線電信、九七年ブラウン管というように、一九世紀後半にコミュニケーション技術は目を見張るばかりに進歩した。その成果ほ二〇世紀になって、次々と開花していった。とくにラジオとテレビの登場と普及は、複製そのものが電磁の形態になり、コミュニケーションの新段階を画したといえるだろう。そこへもってきて一九七〇年代からは、コンピュータをはじめとするエレクトロニクス技術が、かつての空想小説の世界を上回るほど急激に進歩し、今やコミュニケーションは新々段階に突入しようとしている。

目次
第一講 序論――コミュニケーションの定義および発達段階
第二講 動物のコミュニケーション――とくに類人猿の
第三講 ヒトにおける話し言葉の発生
第四講 文字の発明・文字の機能
第五講 さまざまな古代文字の物語
第六講 グーテンベルクによる印刷術の発明
第七講 書物の出現と普及
第八講 新聞の登場――世界の場合・日本の場合――
第九講 写真から活動写真、映画へ
第十講 ラジオとテレビ
第十一講 結語のように

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