1966年に『生産的労働と国民所得』を発表して、サービス論争の中心にいた著者が、その後
の研究の発展の中での新しいさまざまな批判に対して全面的に答える。
目次
序 論
第1章 サービスの概念と基本性格
1 拙著の批判者=「サービス価値生産論者」とその特徴
2 マルクスにおけるサービスの把握
3 「サービス価値生産論者」の論拠の吟味
第2章 戦後生産的労働翰争とサービス論争−−1970年代まで
1 マルクスにおける生産的労働の二つの規定
2 国民所得論の理論的基礎としての生産的労働の研究
――1960年代までの研究と論争
3 サービス労働価値生産説の展開――1970年代以降の研究と論争・その1
4 サービス労働価値不生産説の展開――1970年代以降の研究と論争・その2
本 論
第1章 サービスの理論問題
1 戦後「生産的労働論争」の展開と現状
2 サービスの概念規定
3 サービスの性格と成立要件
第2章 サービス概念再考――Naturaldienstの理解をめぐって
l 最近におけるサービス論研究の進展と問題点
2 マルクスにおけるPersonlicher Dienst の規定と Natural dienst の規定
3 Naturaldienstの論理的性格と内容
4 最も広義なDienstの規定――役立ちとしてのPienst――
5 サービスの一般的規定
6 資本主義のもとでのサービスの形態規定
7 資本主義のもとでの一般的規定としてのサービス提供の発展とその3つの形態
第3章 労働力の生産・労働力の価値とサービス
1 はじめに――最近のサービス論研究の重要な1論点
2 サービスの概念
3 労働力の生産および価値と労働力の形成に与るサービス
4 斎藤重雄氏による拙論への批判とその検討
5 櫛田豊氏による拙論への批判とその検討
6 おわりに――「サービス労働・労働力価値形成説」に内在する問題点
第4章 「サービス労働・労働力価値形成説」への反批判
1 最近におけるサービス論争の展開とマルクスによるサービス概念の規定の意義
2 サービス概念に関する斎藤重雄氏の拙論への批判とその検討
第5章 「サービス論争批判」の批判
――新「サービス=生産物説」の吟味と批判――
1 サービス論争の主要な論点と新「サービス=生産物説」の登場
2 経済学的なサービス概念規定の意義と新「サービス=生産物説」の「消去法」的定義
3 「反通説」にとっての難問と新「サービス=生産物説」による解決の試み
4 新「サービス=生産物説」の「サービス=労勧説」批判の吟味と反批判
5 新「サービス=生産物説」における無形生産物と非無形生産物の吟味と批判
第6章 「消費=労働力価値形成説」への反批判
1 サービス論争の展開と「サービス労働・労働力価値形成説」の独自な位置、
その展開としての「消費=労働力価値形成説」の登場
2 「1.労働力の基本性格」の論述と見解の相違点
3 「a.消費行為の構成要素」の換討と批判
4 「b.消費行為と労働力の生産」の検討と批判
5 「c.本源的充足活動と代替的充足活動」の検討と批判
6 「d.消費行為と対象化」の検討と批判
7 「消費=労働力価値形成説」に内在する諸矛盾
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