公子さんは天性の保育者とでもいうのか、子どもたちの心を少しでも豊かにするために、時間も労力も、自分のなけなしの財産すら惜しまない人である。さまざまに環境やおい立ちのちがうひとりひとりの子どもたちの、そのときどきの心理をするどく洞察し、時にきびしく時にやさしく、実に適切な指導をする。このような園長の下では保母たちにも、他に見られない程はげしい保育労働と子どもに対する洞察力が要求される。保母たちはその仕事のはげしさ、きびしさの中に保育者としての喜びと誇りを見い出している。このような保育園で育つ子どもたちがすばらしい被写体でなかろう筈はない。水を得た魚のように、限られた時間の中で私は存分に撮りまくった。(「撮影者としてのあとがき」より)
もくじ
ここには日本を拓く子どもがいる
乾孝 櫛田ふき 斎藤隆介 宍戸健夫 田村茂 羽仁説子 林光 早船ちよ
松谷みよ子 箕田源二郎 矢川徳光(五十音順)
子どもの水彩画
一歳から六歳までの子どもの絵
躍動 (川島 浩)
さくら/さくらんぼ保育園の実践 (斎藤 公子)
はじめに
一 さくら/さくらんぼ保育園の絵が生まれるまで
(1)サルから人問への発達から学び,手の発達を重視しての0歳児保育
(2)どろ遊び,散歩を重視しての一―二歳児保育によって描かれた絵
(3)三歳児の描画
(4)四―五歳児の描画
(5)やがて学齢期を迎える子どもたちの描画
(6)子どもの色感について
(7)子どもの音感について
(8)リズム感について
(9)選曲について
(10)リズム遊び
二 さくら/さくらんぼの卒園式
子どもの本質 (木村 次郎)
七四年度の教育文化活動をこうすすめたい (松本 美津枝)
三 職場の集団づくり
(1)私たちの園をとりまく大人たち
(2)保問研へのレポート
大人の集団づくり
みんなで学ぶ楽しさ
困難な仕事をとおして自分を高める
障害児の保育から学ぶ
高橋さんの記録
キリン組クラスだより
C君から学んだこと
率直に言いあえる職場
新しい集団づくりの輪は大きく広がる
四 今日の保育にいたるまで――求めつづけて三十年――
おわりに
さくら/さくらんぼ保育園の歌と曲
さくら/さくらんぼ保育園の子どもたち (川島 浩)
一部内容紹介!!(10/2/3更新)
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