大森 享,佐原成典,小川 潔,生源寺孝浩,安藤聡彦,大島英樹,宮前耕史 他 著

3.11を契機に子どもの教育を問う

-- 理科教育・公害教育・環境教育・ESD・地域づくりから--

A5判並製160頁 本体1,500円

発売中

 2011年3月11日,日本を襲った東日本大震災は,まさに日本という国土に居住する人々の自然との共存,エネルギー問題,民主主義・人権と生命・生活を第一とする国家・社会の在り方を鋭く問うアポリアとして浮上し,今後の学校教育内容・方法をラディカルに転換する契機を生み出しました。
 国家・社会の在り方を問い,ビジョンを描ける主権者を育てる教育は,様々な潮流を持ちながら営々と日本の良心的な教師群によって実践されてきました。
 それら日本の学校教育実践を踏まえ,21世紀の要請される教育の転換に向け,「環境,貧困,人口,健康,食糧の確保,民主主義,人権や平和」をキーワードに「多様性と倫理的道徳的義務を伴う教育」(テサロニキ宣言)を重要な視座に,生涯にわたる「学習者の学びと実践の枠組み」の基礎・基本を育む小学校教育に焦点を当てて論じるものです。
 3. 11東日本大震災を契機に,自然と人間の関わりを社会・経済・政治システム及びライフスタイルの転換から,教育においては「持続可能な国家・社会に向けた教育(ESD)」という「主権者教育への転換」(岩淵孝)から,変革していくことが求められています。

(主要目次)

はじめに 
 大森 享(北海道教育大学)
第1章 現場教師・住民発--福島の教育一断面
 
佐原成典
第2章 人間は自然とどうかかわるのか 
 小川 潔(東京学芸大学)   
第3章 これまでの理科教育・これからの理科
    教育    
 生源寺孝浩(京都橘大学)   
第4章 福島原発事故をどう授業化するのか 
 安藤聡彦(埼玉大学)
第5章 ひとりひとりの学びからESDを問う 
 大島英樹(立正大学)   
第6章 地域伝統文化教育をつくる 
 宮前耕史(北海道教育大学)
第7章 子どもの環境教育から教育を問い直す 
 大森 享(北海道教育大学)

 

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