2012年12月14日発売  

高野範城(弁護士)著

 社会保障・社会福祉の権利を
いかに獲得するか

46判並製 316頁 本体1,800 円

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 本書は,諸々の事故や事例に,国民が憲法25 条を根拠にしてどう争ってきたかを述べている。その意味で本書は社会保障法や制度の仕組みなどを解説した一般の教科書とは異なり,実践の書である。本書は,子どもから高齢者に至るまでの医療,介護,所得保障などに関与してきた体験に基づいて法令の不十分さを少しでも憲法に近づけようとした記録でもある(本文より)。

序   戦後日本の出発と個人の尊重
    ――戦前と戦後の相違――
第1章 生存権の思想と社会保障
第2章 福祉国家は何か―― 社会保障と財政――
第3章 社会保障とは何か
―― 研究者と労働組合の責任――
第4章 憲法25 条の趣旨,目的と生活保護の変化
    ―― 社会情勢と裁判例――
第5章 憲法25 条と国民の健康権
第6章 社会保障と家族の変容
第7章 年金,生活保護,最低賃金,刑務所
第8章 社会保障としての住宅問題
    ―― 介護との関係で――
第9章 失業と労災
第10 章 社会保障と不服申立,裁判について
第11 章 公的責任の後退と介護保険
第12 章 女性の自立と社会保障
第13 章 子どもの成長と教育・社会保障
第14 章 子どものいのちと親,行政の責任
第15 章 障害のある人が普通に生活するとは
第16 章 高齢者・障害者の生活に関する諸問題
    ――生活の危機への対応を中心に――
第17 章 少子・高齢化社会と国の責任
     ――保育所と老人ホーム――
第18 章 災害弱者としての高齢者,障害者
第19 章 高齢社会の今後と高齢者の役割
第20 章 企業福祉と労働組合の役割
第21 章 社会保障・福祉を担う人々の専門性について
    ――国・自治体の職員の責任――
第22 章 利用者の人権と契約上の権利
    ――介護サービス契約を中心に――
第23 章 自己決定権の尊重と公的支援
    ――権利擁護,成年後見――
第24 章 社会福祉協議会の専門性
第25 章 憲法訴訟としての社会保障裁判
    ――憲法25 条の規範性とは――
第26 章 生活の質の見直しと東日本大震災から学ぶもの
――人権と倫理――    
補論 人権の歴史からみた生存権

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