戦後日本の経済社会 ――変動と課題―― A5判上製 226頁 本体 2000円(発売中) |
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本書は、戦後日本の変動過程が生み出した問題群を、社会学と経済学の立場から確認しようとするものである。戦後,市民社会の未形成のなかで,社会は工業化から脱産業社会へと進展し,生活様式も変容した。その結果,家族,地域などにおいて,共同性の崩壊が進み・「公」と「私」の分断化が進んでいった。ここから、新たな「共」の創出・階層間の連帯が課題として提示される。戦後日本の経済システムも,市民社会の未形成のもと,集団主義的価値観をもつ人々の組織形成の結果として把握することができる。そのことが,日本の経済システムに対して,全体としては政府主導型,労使関係においては資本優位型という性格を与えている。日本の経済システムの本当の姿を明らかにすることからその課題がみえてくる。
〈目次〉 はじめに 日本の経済社会と「市民社会」 |