木島 始(1991年法政大学教授を退く。詩人、児童文学者)著
ノ リ ちゃん
  
46判上製 124頁 本体 1000円
 「ノリちゃん」と呼びかけられて、いろんな歌や話を聞かせてもらったり、わあわあ泣いたりするノリコが、〈話〉のなかに生まれでてきたのは、ずいぶん昔のことでした。
 『びわの実学校』という今はもうない児童文学の雑誌のなかでが、最初だったのですから。
 それから何年も、十年以上もたって、同じ小さなノリちゃんは、『社会新報』という新聞に八回あらわれ、また何年もたって『飛ぶ教室』という雑誌に一回ひょいと顔を出し、そうかと思うとアーサー・ビナードさんによって"Ten Tales"という本の中に一回あらわれました。何年たっても同じノりちゃんだったのですが、それが、話のなかだと、同じままというところに、言葉や文字での表現の不思議さ、いえ、あたりまえさが、あると言えるでしょう。作者のほうは、どんどん年をとっていくというのに、ノリコがずっと同じなので、どうしても一冊の本の中に入ってもらっておこうと思いました。                           (本書「あとがき」より)     

目  次

飛びでたいの?   
うれしいでんわ  
よくばりなの?  
おたんじょうかい 
こわいるすばん  
はしりっぱなし   どきどき一万円札で  

わかんないこと  
さかさまかがみ  
どんなゆめも見ないのかしら?  
なみだの日  
とおい太鼓  
ウサリンちゃん  
お面つくり  
かっぱがかどをまがっていった  
あとがき

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