子どもカレンダー2012

                                 14枚 1200円

10/12発売(11/10/29更新)

お近くの書店、インターネット書店に注文して頂いても購入出来ます。

カレンダーの後に、子どもの絵から心の成長を探るための資料がついています。

発売中

表紙 小学6年生 女

1月 2歳 女

左 6月 小学1年生 男
右 12月 高校1年生 女

 子どもカレンダーの絵は次のような考えを大切にして編集されています。 
 1945年から教育が大きく変わりました。子どもへの理解,子どもの絵の見方・理解の仕方が大きく変わりました。子どもの絵の研究は子どもの意志による自由な表現を理解し,尊重する方向が広がりました。

そして子どもの創造力を育てることが大切にされるようになりました。この児童画の見方を久保貞次郎は5項目にまとめて提唱しました。


1)概念的でない。
2)確固として自信にあふれている。
3)生き生きとして躍動的である。
4)新鮮で自由である。
5)迫力があるかあるいは明るい幸福な感情があふれている。



1)「概念的でない」とは何ごとにも自分の感動や実感を中心に考え表現できることであり,固定的な常識的な考えにとらわれないことです。
2)「確固として自信にあふれている」とは成育歴の中で自分の意志による好奇心や探究心による行動を多くもつことによって心の中に成長してきた,経験による判断力を自分なりに持っていることです。そして新しいことに向かっても恐れずに好奇心のまま立ち向かってゆく精神を持っていることです。
3)「生き生きとして躍動的である」とは子どもらしい物事にたいする発見や感動そして探究心をつねにもって生活している子どもの感情の率直な表現です。
4)「新鮮で自由である」とは毎日を生き生きと生活し子どもらしい発見の喜びや楽しさが表現できている,マイペースをもった子どもの表現した絵です。
5)「迫力があるかあるいは明るい幸福な感情があふれている」。追力とは自分がしようとしていることに対する意欲の強さや集中力の高さ,成し遂げようとする心の闘いのエネルギーから表れるものです。力強さとも言います。明るい幸福な感情とは子どもの行動をつねに肯定的に寛大な気持でみている大人があり,愛されているという無意識の感情が子どもに伝わっている心の安定した状態を持って生活できているときに描かれた絵のことです。もちろん大人も子どもの絵や行動が子ども自身の人生の研究であるということを理解できる寛大な心をもってみていなければなりません。

 この5項目は,子どもの絵の表現が精神的な活動であり,自分の意志による表現が創造的な心を育てることになり,人間教育の中心である感情の成育や自立心の獲得に大きくかかわってゆくことを示しています。

カレンダーの後に、子どもの絵から心の成長を探るための資料がついています。

(11/10/29更新)

子どもの発達(1〜6歳)

子どもの絵から心の成長を探る!

子どもの心の成長を母親の変化と対比させて見る!

 子どもが母親の胎内から生まれての第一声は「オギャー」です。これは音声として周りの大人には聞こえてくる表現の第一歩です。視点を変えてみれば生きる意志であり,生きるための表現だと言うことができます。本能と言う言葉で我々は納得してしまいますが,今その生まれながら持っている意志に焦点を当てて考えなければならない時代にきていると思います。
 この生まれながらに持っている身体の成長とともに内部から湧き上がってくる意志(精神的生命力と言っても良いでしょう)を充分成長させなければなりません。それはこれから生涯を生きていくための心の底流を流れてゆかなくてはならない自然なものです。そしてそれは人間が何億年と生命を維持してきた遺伝子の中に蓄積されてきたものだと思います。その表現はかかわる人が受け取ることによって伝わり発信者の満足感が満たされていくことによって大きく成長してゆきます。
 幼児期には子どもの意志の表現が母親と子どもを取り巻く大人によって充分受け取られていることが,子どもの心を安定させます。その安定感が実験と研究によって物事を知っていく本来の子どもの心として成長していくのだと思います。この自然な子どもの意志を無視し続ければ,子どもは自分の周辺の環境から学ぶことをやめて,いかにして母親をはじめ周りの大人の愛情を獲得しようかというところに感情がとどまり,そのためにあらゆる我慢をして考えられないような長い年月「良い子」を演じ続けたり,思いもよらないような反逆的な行動になったりします。そこにとどまれば感情の成長が部分的に未熟なまま残ってしまいます。
 さらに現代の子どもを取り巻く学校社会を含めた状況は,学力競争原理が社会のすみずみまで支配しているため,乳・幼児期から子どもの意志を無視したさまざまなスタイルの早期教育や躾が全盛です。そのため子どもたちが本来持っている自然な心や感情の成長が競争原理にしばられて,ゆがんでいることが多々見受けられます。現在起こっている青少年犯罪の報道を注意深く見聞きしていると,これらの子どもの意志を無視した教育のゆがみが,それらを生み出している例が多く見い出すことができます。
 2008年6月におきた秋葉原殺人事件のK君の生い立ちも幼児期から「厳しい父親」と「教育ママ」によってK君の意志が完全に押しつぶされ,親の奴隷にされていたことを多くの報道や本人の書き込みから想像する
ことが出来ます。「良い子」を演じなければ生きていけないほどの恐怖を両親にたいして持っていたことを推察することができます。学校の成績も親にたいする恐怖が根底にあったのでしょう。その恐怖による行動が挫折という形であらわれます。思春期になれば当然今までの抑圧や恐怖に対するお返しを家庭内暴力と言う形で起こします。その暴力は長い間の不健全な抑圧を受けて無理して我慢していた自分を取り返そうとしている無意識の暴力です。言葉を変えて言えば一人の人間としての健全な心を取り返そうとしているのです。
「良い子」を演じていることに気付かない多くの大人は事件を知って「あんな良い子が」「あんななんでもない普通の子が」なぜ ? という疑問を生み出します。4〜5歳の幼児期でも子どもの意志を無視して親の言うことに納得させられたり,また強引なしつけなどによってたたく親の子どもは保育園や幼稚園でなにもしていないのに自分より弱い友達を蹴ったり叩いたりします。また楽しそうに遊んでいる友達の輪を壊します。
秋葉原の歩行者天国に乱入したように・…いまや「心の闇」は大人がつくりあげていることに気付かなければならないときです。意志の無視や抑圧された感情は未成熟な破壊的な感情を生産し続けます。
 濃いめの絵の具を充分使った子どもの意志による「自由な絵の表現」は感情によって描かれます。描いているときの心の中では自己決定や判断力・想像力などの精神活動が無意識に行なわれ,それが未成熟な感情を自分で成長させることになります。
 「人間の性質は生まれながらにして善である。無意識の心の作用は決して不道徳ではない。子どもの持ついろいろな欠陥は,抑圧によって矯正されるものではなく,その逆に子ども時代の抑圧の結果生まれたものである。もし子どもがその発達の各段階で,『自由に自己を表現』することを許されるならば,彼は一人で非倫理的なものを除き去り,やがて愛他的精神が青春期に無意識の心から現れ始めるにつれて,一個の倫理的存在へと発展していくだろう。なぜなら大人になっても非倫理的なものが根強く生き続けるのは,子どもの時その原始的欲望を抑圧したためだから。子どもが自由であればあるほど,彼はますます思いやりのある社会的な子どもになり,また彼の主な興味はますます進歩的になり,彼の根本的本能は常に新しい困難の征服を求めて,いっそう価値のある社会的活動に集中されるだろう」(親と教師に語る・ホーマー・レイン)
 レインの言葉も自由な自己表現を抑圧し続ければ,未成熟な感情が「心の闇」(非倫理的なもの)が形成されていくことを物語っています。
 感情表現と心の無意識の関係は「子どもの絵」と「行動を」通して研究していかなければなりません。その感情教育は人間教育の基礎になるといっても過言ではありません。
                                                         

  (子どもカレンダー編集委員会)

参考:『北川民次美術教育論集』『子どもの絵は心』
   『久保貞次郎美術教育論集 下』『道 Kawasaki 心の旅』 

児童美術教育のことば(後日UP 予定)

 参考:保育園の子どもカレンダー普及のお願い word, pdf(10/10/15)
むぎの子共同保育園(沖縄県南城市大里字古堅198 TEL 098―945―8192) とよむ保育園(沖縄県中頭郡中城村南上原841 TEL 098―895―6562) 梨の花保育園(島根県安来市荒島町393―3 TEL 0854―28―6643) 風の子共同保育園(京都府舞鶴市大内野107 TEL/FAX 0773―76―4972)子どものアトリエ 野の花(愛知県小牧市岩崎1242-15 TEL/FAX 0568-73-6295)キッズ・アート・クラブ(静岡県富士宮市星山1019―25 TEL/FAX 0544―24―9141) はらだっこ児童クラブ(静岡県富士市原田343-1 TEL/FAX 0545-57-2239)児童美術教育研究所 小さな原始人(神奈川県川崎市中原区丸子通2―425―8 TEL/FAX 044―722―8229) 大きな木保育園(東京都世田谷区松原5―18―12 TEL 03―3328―9822) とねっこ保育園(茨城県取手市下高井1087―24 TEL/FAX0297―78―2203) にしき保育園(埼玉県加須市川口1301―2 TEL/FAX 0480―66―1656) 白鳥保育園(宮城県登米市南方町峯90―2 TEL 0220―58―2681)→保育研究会のお知らせ

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