新刊案内(2008年9/17日発売09/12/12更新 立読みのページup

星山 隆 (在マレーシア公使)著

21世紀日本外交の課題

―対中外交,アジア外交,グローバル外交―

発売中

46判上製 360頁 本体 2400円

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 世界は今国際秩序の混迷期にあり,日本も多様な安全保障上の脅威にさらされるようになっている。海洋国家日本が21世紀においてこれら脅威を抑止し,プレゼンスと繁栄を維持するには日中関係をはじめとする二国間,地域,グローバルの各レベルで「多面的な抑止外交」を展開しなければならない。現代日本外交をとりまく諸課題につき「秩序」,「歴史」,「価値」という3つのキーワードを使い現役外交官が分析する。  

目 次


  はじめに

 第一部

 第一章 日中関係の構造 ――溶ける氷と溶けない氷
  一 台湾問題
  二 歴史問題
  三 東シナ海問題
  四 体制の相違
  五 日中構造問題と米国との関係
  六 まとめ

 第二章 台湾問題の構図 ――三者三様の現状維持
  一 台湾側から見た状況(台湾における民主化進展と民意の安定)
  二 中国をめぐる状況
  三 中台の軍事バランスと米国の軍事介入可能性
  四 米国の政策(曖昧政策の改善)
  五 今後の両岸関係
  六 まとめ(日本がとるべき政策)

 第三章 歴史問題―― 南京事件を中心に
  一 南京事件の問題の所在
  二  南京事件の構造
  三 南京事件の争点
  四 南京事件の政治性――慰安婦問題との比較を踏まえて
  五 南京事件に対する日本政府の姿勢
  六 まとめ

 第四章 日本のアジア外交――地域秩序の創造に向けた積極外交
  一 アジアの中の日本
  二 アジアにおける唯一の先進民主主義国家日本
  三 冷戦直後におけるアジア情勢と日本の認識
  四 アジアの現状
  五 重層的構造の「地域秩序の創造」に向けての積極外交
  六 地域協力の重点分野
  七 日米中の三国関係
  八 まとめ

 第二部

 第五章 「価値の外交」――自由と民主の国際秩序をめざして
  一 「価値の外交」、「自由と繁栄の弧」とはなにか     
  二 「価値の外交」の戦略的意味
  三 国際秩序形成への参加と安全保障の確保
  四 日本が「価値」を打ち出せなかった理由
  五 「価値の外交」のマイナス
  六 「価値の外交」は日本の外交戦略の変更か
  七 日本流の「価値」の模索――特色あるグローバル・パワーとして
  八 まとめ

 第六章 日本外交とパブリック・ディプロマシー
     ――ソフトパワーの活用と対外発信の強化に向けて
  一 パブリック・ディプロマシーとは何か
  二 ソフトパワーとパブリック・ディプロマシーの関係
  三 諸外国のパブリック・ディプロマシー
  四  新時代のパブリック・ディプロマシーの特徴(市民社会、価値、新秩序)
  五 日本のソフトパワーは強いか
  六 日本のパブリック・ディプロマシーの現状と課題
  七 日本の政策発信の強化
  八 まとめ

 第七章 二十一世紀における日本のグローバル外交
     ――環境、開発、平和の三協力を中核に
  一 環境協力
  二 開発協力
  三 平和協力
  四 まとめ

 最終章 海洋国家日本の進路――あとがきに代えて

立読みのページ 第6章(p233-241)

既刊案内経済学 etc.本の検索amazonのページ1章の一部.etc.が読めます)