(2017年11月17日発売)

仲 本 静 子(NPO法人スマイルほうや代表理事)

グループホームの作り方
――ハンディのある人の住む所――

 定価(800円+税)

発売中

 かつて,障害者は座敷の奥に閉じ込められたり,人里離れた「入所施設」に住まわせられたりしました。様々な運動や活動を経て,1970年頃から障害のある人もない人も助け合い,住み慣れた地域で当たり前に暮らすという=ノーマライゼーションと言う考え方が広まってきました。 
 平成元年,精神薄弱者地域生活援助事業(知的障害者グループ)が制度化されました。この制度によって主に軽度の人たちが少しずつグループホームに住み始めました。平成15年4月支援費制度が導入されて,今までの措置制度から契約へと大きな一歩を踏み出しました。
 平成18年4月に障害者自立支援法が施行されました。この法律は身体,知的,精神と今までバラバラだったサービスを共通の制度のもとで実現できるようになりました。ただ多額な利用料を支払う応益負担は問題でした。平成25年4月,障害者総合支援法が施行され,相談支援事業なども入り充実してきました。また高次機能障害や発達障害,難病のある人が入居可能になりました。 
 平成28年4月に障害者差別解消法が施行されました。
 グループホームを作る時に,近隣から反対運動がおこることがあります。今まではこれで作るのを諦めたり,区市町村からの推薦状がもらえなかったりしました。しかしこの法律ができて大きな味方になりました(勿論日常生活を送る上では,ご近所の方とは仲良くしたいものですが)。
 諸先輩たちの努力のおかげで,いわゆる施設ではなく家庭の延長上にあるグループホームがとても作りやすくなってきました。(「あゆみ」より)


目  次


第1章 グループホームを作ろう
 1 なかまを集める 
 2 資 金  
  (1)既存の住宅を借りて,改装工事をする場合
  (2)借地で新築を建てる場合
  (3)どうしても借地が見つからない場合
 3 個人では作れない
 4 ある程度,話がまとまってきたら
 5 設計士を探して,事前相談に行こう
 6 ここでとりあえず,用語の説明
 7 東京都の補助金のまとめ
 8 利用者の1ヵ月の経費例
 9 入札制度について
 10 運営規定,共同生活援助重要事項説明書,契約書について
 11 就業規則や慶弔規定について
 12 常勤職員,非常勤職員,宿直の採用について
 13 事業者指定の申請にかかわる書類
 14 税金関係  
 15 訓練等給付費請求関係
 16 福祉,介護職員処遇改善(特別加算)
 17 火災保険,利用者の保険,その他
 18 ピンチの時
 19 大まかな財政
 20 内覧会
 21 開設準備
   見取り図と写真

第2章 いよいよ開設です!
 1 職員の配置
 2 利用者 
 3 時 程
 4 食 材
 5 洗 濯
 6 掃 除
 7 送 迎
 8 余暇活動
 9 地域との交流
 10 近隣との関係
 11 避難訓練と災害対応マニュアルと貯蔵
 12 消防関係の点検
 13 虐待防止委員会
 14 助成金
 15 職員と利用者の懇談会やカンファレンス
 16 出勤や退勤
 17 グループホーム連絡会
 18 長期の休みとお楽しみ
 19 後見人,遺産相続,遺言状
  (1)家や預金などの相続
  (2)誰を後見人にするか
  (3)人工呼吸器や胃瘻をどうするか
  (4)葬式はどのような形にするか
  (5)後見監督人はだれにするか
 20 グループホームで最期まで看取れるか

第3章 軽度の人の住む所!

お わ り に

《附 録》
 1 29年度グループホーム(ユニットを増やそう!)と
    別冊資料から
 2 常勤職員就業規則と慶弔見舞金規定例
 3 非常勤職員就業規則と慶弔見舞金規定例

 

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