新刊案内 2022年6月17日発売

三須田 善暢(岩手県立大学 盛岡短期大学部国際文化学科 准教授)

農村の組織化と営農志向

――長期不況下の庄内農村研究(1)――

A5判上製 360頁 本体3800円

ISBN978-4-88352-271-2

発売中

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 本研究は,山形県の農村(主として庄内地方)を舞台とした,いわゆるバブル経済崩壊以降の長期不況下における
農家経営と村落の動向を,叙述的に分析したモノグラフである。事情により2 部構成となり,第1 部の本書では
営農志向や産地化・組織化を扱い,後日出版予定の第2部では新規農業参入者や村落内集団を切り口にする。日
本農村社会学は,周知のように村落(部落)のモノグラフ研究をその基礎としてきた。本研究もその流れに連な
るものである。 (「はじめに」より)

はしがき  
序 章
 第1 節 研究の背景
 第2 節 本研究の課題
 第3 節 本書の構成
第1 部 農村の組織化と営農志向
第1 章 庄内農業・農村の概況
    ――1990 年代後半以降の統計の整理から
 第1 節 農家経済の動向――水稲作を中心に
 第2 節 水稲作以外の状況
 第3 節 農業経営規模の変化と若手就農者
 第4 節 小括
第2 章 水稲単作・兼業化深化村落における営農志向
    とその特徴――山形県酒田市中野曽根の事例
 第1 節 はじめに
 第2 節 中野曽根における営農志向と典型事例
 第3 節 終わりに
第3 章 兼業化の深化と稲作生産組織の動向
 第1 節 はじめに  
 第2 節 両組織の設立と集団栽培の解散
 第3 節 兼業化の進行・深化期の変化
 第4 節 終わりに――今後の方向性に関して
第4 章 農作業の広域組織化とその性格
   ――山形県酒田市北平田地区における無人ヘリ防除                              
   組織等を例にして
 第1 節 はじめに
 第2 節 無人ヘリ防除組織の設立経緯と現状
 第3 節 背景にある社会関係
 第4 節 終わりに
第5 章 2020 年における中野曽根の営農志向
 第1 節 はじめに
 第2 節 北平田地区の集落営農の経緯
 第3 節 2020 年における中野曽根の概況とミニRC の
     経緯
 第4 節 2020 年における中野曽根の営農志向
 第5 節 終わりに
第6 章 花卉複合作優位村落における営農志向とその特徴   
    ――山形県東田川郡庄内町連枝の事例
 第1 節 はじめに
 第2 節 連枝における営農志向と典型事例
 第3 節 終わりに
第7 章 花卉産地の形成と先駆的農民
 第1 節 はじめに
 第2 節 輸出球根栽培への取り組み
 第3 節 危機と克服
 第4 節 ストックらの産地形成
 第5 節 終わりに
第8 章 2020 年における連枝の営農志向
 第1 節 はじめに
 第2 節 2020 年における連枝の概況
 第3 節 2020 年における連枝の営農志向
 第4 節 終わりに 

 あとがき


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