このHP編集にあたって

  たまたま堀先生のホームページを作ることになった。

 先生は研究や臨床で嵐のように仕事をしている。

 だから学問研究を十分に普及する余裕がない。そこで私が手伝うことになったのだ。
 私は脳神経外科というものを十分に理解しているとは言えない。しかし、手術の症例を見れば分かるように、脳腫瘍、脳血管障害、脳脊髄損傷、膀胱直腸障害、直腸癌、肺癌、脳性麻痺など様々な病気のQOL(Quality of Life=生活の質)向上に、この医療は役立っているようだ。

 自分は健康なのでほど遠い気がするけれども、いつ自分や家族がこのよう な身になるか分からない。その時、やはり患者としてはベストな治療をうけたいし、ドクターに対しては、ベストな治療をしてほしい。

 このホームページでは脳神経外科堀先生の最新の論文、スライド、手術をした患者の声などをのせてある。例えばVocare systemの論文(排尿の論文)など欧米で1400も症例がある。膀胱直腸障害の方が、反射性失禁に苦しまなくてよくなり、自分で排尿のコントロールができるようになる手術だ。そして、95%もの人が積極的な評価をしている。なのに、日本でまだ、そのような治療がほとんど知られていないのはとてももったいないことである。また、神経縮小術の論文を見てみる。脳性麻痺のあるS君の治療が患者の声に紹介されている。S君は訓練で脳性麻痺は治るとされてきて、10年間訓練を続けてきた。そして、当時最前の医療だと信じた90日間の入院をともなう、筋肉延長術をしても尖足と内反は治らなかった。ところが、堀先生がフランスで神経縮小術を学び、治療をほどこしたら6時間の手術、2週間の入院で自転車に乗ることができるようになったり、走ったり、スキーができるようになったのである。

 世界水準での医療の普及が患者さんのQOL向上にいかに大切であるかが、このホームページをみれば分かると思う。より多くの患者さんやドクターにこのホームページを見てもらいたいと思います。

            2000年6月20日 創風社 製作担当 高橋亮

(早稲田大学政治経済学部卒 現 創風社編集長)

参考創風社障害者医療のページ