現在の最先端のてんかんの外科診療の実際(特に欧米の研究水準)を,いろいろ疑問を持っている患者,あるいは家族の方に,なるべく分かりやすく解説する。
目 次
まえがき
l章 てんかんの分類
1 1984年のてんかんの分類
2 全般てんかん
3 点頭てんかん(West症候群)
4 レノックスーガストー(Lennox−Gastaut)症候群
5 熱性けいれん
6 欠神発作
7 若年ミオクロニー発作(青年期及び小児後期のミオクロニー発作―
Juvenile myclonus epilepsy)
8 進行性ミオクロニーてんかん――Unverricht-Lundborg症候群
9 持続性部分てんかん――Kojewnikow症候群
10 全般てんかん重積状態――Status Epilepticus:SE
11 小児良性焦点性てんかん――benign focal epilepsy of Childhood
12 単純部分発作
13 複雑部分発作
2章 てんかんの薬物治療
1 一般的注意
2 薬物動態学的知識の必要性
3 個々の薬物の神経系を中心とした副作用
4 新しい抗てんかん薬
3章 てんかんの生理,生化学,薬理,遺伝
1 てんかんの生理学――異常な神経細胞の興奮性増大
2 てんかんのモデル
A てんかん焦点での薬物動態
B 慢性部分発作モデル
C 外傷後のてんかんモデル
D 全般性棘徐波型てんかんのモデル
E 薬理学的モデル
F てんかん垂積モデル
G 脳虚血(遅発性神経細胞死)
H カイニン酸によるてんかんモデル
I カイニン酸注入によって誘発される代謝性変化
3 てんかんの生化学,薬理学
4 てんかんと遺伝
第4章 てんかんの臨床
1 てんかんの画像診断
2 脳波所見
A 補助運動野での発作波の記銀
B 左紡錘回の脳腫瘍による発作
C 側頭葉の複雑部分発作の脳波
3 てんかんの症状(前兆:発作)と責任焦点との関係
第5章 てんかんの外科治療
1 てんかん外科修得のためのフランス留学
2 サントーアンヌ病院脳外科の手術成績
A 開頭法による手術成績
B 定位脳手術による手術成績
3 脳の解剖――左右差
4 てんかん手術の理解に必要な脳解剖
5 選択的扁桃核海馬切除術
6 通常の側頭葉切除術
A タレラックの側頭葉切除術
B 脳腫瘍による側頭葉てんかんの手術
7 脳梁切開術
8 軟膜下皮質多切術
9 てんかんの定位脳手術
10 てんかんに対する慢性電気刺激(小脳:迷走神経)
あとがき
付言 小暮久也・斎藤公子
立読みのページ
堀 智勝 1944年 東京都に生まれる 1968年 東京大学医学部卒 前東京女子医大教授 学会活動として,日本脳神経外科学会評議員,脳卒中学会評議員,第14回ペンフィールド記念懇話会(日本のてんかん外科医の学会)会長,日本脳神経外科コングレス会長(1996年4月)など多数。
〈関連書籍〉
堀智勝 編集『ビデオ てんかん外科――ここまできた最新の進歩――』全3巻(6本各上下),本体 20,000円 ISBN978-4-915659-96-8 1997年
堀智勝 著『難治性てんかんの治療』B5判上製,312ページ (ビデオ・てんかん外科全3巻の解説書),本体10,000円 ISBN978-4-915659-95-X 1997年
堀智勝 著『難治性てんかんの診断と外科治療』A4判並製,382ページ 本体2万円 付録 DVD-ROMビデオ ISBN978-4-915659-223-1 2015年
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